競技かるたの教育上のメリット3つ
競技かるたの教育上のメリットはなんでしょうか? 競技かるたをやると集中力、瞬発力、記憶力、体力などが身につくと言われています。もちろん、そういったことも身につきますが、同じような事が身につくスポーツ、習い事もあると思います。
ここでは、競技かるた ならではの教育上のメリットを3つ挙げます。
1.粘り強さが身につく
ここで言う「粘り強さ」とは、自分が苦境に陥った時に、いつ、どのような条件が揃えば、苦境を脱することができるか見通しをつけ、それに対応できる知力・体力のことです。
一つの試合の中には、自分の能力・状態、相手の能力・状態により、自分が有利になったり、相手が有利になったり、再び自分が有利になったりと浮き沈みがあります。
また、歌が読まれる順番や自分の陣にどの札が置かれるかは、ランダムに決まるため、運の要素も入ってきます。
相手が有利な時、闇雲に焦っては負けにつながります。冷静になって、状況をよく見極めなければ勝てません。
競技かるたの試合では、そういった浮き沈みが、絶えず札の枚数差として明確に表れます。そのため、「今は不利でも、自分がこうすれば、相手がこうなれば、時には焦らず待てば、この苦境から脱出できる」ということが学びやすいのではないかと思います。
また、長いスパンで見れば、選手個人の強さを表す「段位」というものが競技かるたにはあります。すぐに段位が上がることもあれば、練習してもなかなか段位が上がらないこともあります。これも、焦らず、練習を見直し、そして続ければ、上達します。
こういった、様々な要素、時には自分ではコントロールできない運といった要素が絡み、浮き沈みがあるという人生の縮図ともいうべきものを かるた の中で学べるではないかと思います。
2.家族や学校以外で幅広い年齢の人と交流する
かるた会には子供からお年寄りまで幅広い年齢が人が所属しています。
大会においても、練習においても、試合では男女・年齢による区別をあまり行いません。基本、男女・年齢によらず、同じくらいの強さの相手と対戦します。よって、対戦相手が同世代の子とは限りません。年上であることは珍しくなく、高校生であったり、大学生であったり、大人であったり、お年寄りであったりします。
当然、年上が自分より格下であったり、年下が自分より格上あったりします。
すると、大人と子供であっても、先生と生徒、親と子、先輩と後輩といった関係ではなく、選手と選手の関係になります。結果、年上、大人としっかりとコミュニケーションをとることが養われます。
家族関係や学校関係とは別の人間関係を持っていることは、視点に多様性が生まれ、子供にとって有益なのではないかと思います。
3.普段から古典に触れる
百人一首の歌には、人間の普遍的な感情、情緒、喜びや悲しみが表されています。わずか31音ながら、1000年後の我々にも、同じ時代に生きているかのように共感できます。また、音としての言葉の美しさもあります。
そういったものに普段から触れていることは、子供の教育上、良いことだと思います。
楽しむことが一番のメリット
以上、競技かるたの教育上のメリットを3つ挙げました。しかし、英会話やプログラミングなどと違って、直接、役に立つ技術が身につくわけでありません。競技かるたのプロとというものは存在しないので、将来、競技かるたで飯が食っていけるわけでもありません。あまり過度な期待はしないようにしましょう。
「競技かるた という熱中して楽しめることがある」ということが一番のメリットだと言えるでしょう。
こちらもご参照ください。 karuta.hatenablog.jp karuta.hatenablog.jp