お父さん、お母さんのための競技かるた入門

お父さん、お母さんのための競技かるた入門

映画、アニメ、マンガの「ちはやふる」を見て、「私も百人一首を習いたい」、「かるたの大会に出たい」と思い始めた小学生や中学生のお子さんをお持ちのお父さん、お母さん向けに、競技かるたの世界を紹介します。

大会に出場する方法

競技かるたの大会に出場するには、以下の3つの方法があります。

方法1.かるた会に所属し、競技かるたの公認、後援大会に出場する

全日本かるた協会の大会情報のページに紹介されている競技かるたの公認、後援大会は、原則、かるた会紹介のページにある かるた会もしくは学校に所属し、かるた会、学校の部活を通して申し込み・出場します。 このため、 大会情報のページには申し込み方法が明記されておらず、かるた会に申し込み要項、大会の案内が配布されます。

かるた会に入会し練習を重ねていくと、かるた会の指導者からお子さんの実力に見合った大会を勧められ、かるた会を通して申し込み、出場することになります。

参加費は、大会のレベル(級)によって異なります.例えばE級という比較的入門者向けの公認大会の参加費は、一人1,200円です。

当日は、かるた会の指導的立場の人が大会に付き添って、サポートしてくれる場合もあります。

かるた会によっては、なかなか大会に出場させてくれないところもあるかもしれません。お子さんがまだ、出場するレベルに達していないということなので、焦らずに練習に励むよう促してください。

方法2.公民館や地区センターなどで行っている かるた教室から公認、後援大会に出場する

全日本かるた協会に所属している かるた会ではありませんが、競技かるたを習うところがあります。「XXXかるた教室」とかいったりします。

地域行政が文化振興のために開講していたり、全日本かるた協会に所属している かるた会が会員勧誘や競技かるたを普及させるために行っていたりします。行政が主催の場合でも、先生は かるた会から呼んでいる場合があります。

多くは、地域の公民館や地区センター、コミュニティーセンターなどで行われています。

定期的に行っているところもあれば、夏休みに1日だけなどイベント的にやっているところもあります。かるた会ほど敷居が高くなく、参加費も無料か安価だと思います。

そのような教室に通えば、先生の かるた会を通して大会に出場できるチャンスがあるかもしれません。所属は無所属か かるた教室の名前で出場することになります。

ただし、先生からすれば、自分の かるた会に所属していない人を好意で出させてあげることになるので、無理してお願いしてはいけません。また、かるた会に所属していない先生の場合はお願いできません。

大会に出場するできるほど 競技かるたのルールや試合の進行、マナーが身についていることが前提なので、教室でも自宅でもしっかり練習する必要があります。

方法3.公認、後援ではない大会に出場する

全日本かるた協会の大会情報のページにはのっていない非公認の大会に出場するということです。かるた会ではない団体が主催する、競技かるたとは異なるルールの大会もありますが、かるた会の人が運営する競技かるた形式の大会もあります。

参加費も数百円と比較的安価で、かるた会に所属している必要もありません。手軽に出場できます。

ただ、ローカルで小規模な大会が多いので、情報が広く行き渡っておらず、なかなか大会の情報を見つけられません。かるた会に所属していれば、会を通してそうした情報も入ってきますが、そうでなければ、ネットや行政の広報誌、地域の公民館や地区センターのチラシ、掲示板などで地道に探すしかありません。

地域の公民館や地区センターに「百人一首の大会を毎年行っていませんか、行っているとしたら何月頃に行っていますか」と聞いてみるのも一つの手かもしれません。

かるた会を通さないと公認、後援大会に出られないか?

かるた会に入っていない無所属の人でも、手続き上は、公認、後援大会に直接申し込むことができます。しかし、選手自身が経験者か、有段者の指導がなければ、この方法はあまりお勧めしません。場合によっては参加を断られる可能性もあります。

D級以下、E、F、G級と言われるレベルの大会は、段位を持っていなくても出場できます。しかし、なぜ、かるた会を通さないと断られる場合があるのでしょうか。

十分に慣れていないと他の対戦の妨げになる

競技かるたの公認、後援大会では、多数の試合が同じ空間で一人の読手(どくしゅ)の読みで一斉に進行していきます。そして、一組一組の対戦に審判は付きません。おおよそ、十数組に1人の審判といったところでしょうか。

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選手は原則、自分たちで判断し、読手の読みに合わせて試合を進行していかなくてはなりません。スムーズに進行させるには、単にルールを知っているだけはなく、ルール、試合の進行、マナー、自分の札の定位置にて慣れていなくてはなりません。

何らかの理由で滞っている対戦の組があると、読手は次の札を読まずに待ち、全ての試合が止まります。一組だけ試合を止めるということができないのです。この滞りがひどいと、次第に試合時間が伸び、終了時間が遅れ、大会運営に支障をきたしたり、他の選手に迷惑がかかったりしてしまいます。

よって、かるた会の指導者は、ルール、試合の進行、マナー等に慣れているかどうか判断してから、大会に出ることを勧めるわけです。

なので、そういった かるた会のフィルターを通っていない無所属の初心者の申込者には、場合によっては出場を遠慮してもらうわけです。

レベルの合わない大会はモチベーションに影響

無所属の初心者には、自分の実力が大会に見合っているかどうか分かりません。見合わない大会に出場すれば、大敗する可能性もあります。初心者向けと言われているE級の大会でも、学校のかるた大会で優勝したくらいでは、1勝もできなくてもおかしくはありません。出場する選手は非常に意気消沈することでしょう。

また、競技かるたの大会は非常にあわただしく、慣れないと昼食や休憩をとったら良いか分からない可能性もあります。

そういう訳で、かるた会を通さない公認、後援大会出場はお勧めできません。

こちらの記事もご参照ください。

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