お父さん、お母さんのための競技かるた入門

お父さん、お母さんのための競技かるた入門

映画、アニメ、マンガの「ちはやふる」を見て、「私も百人一首を習いたい」、「かるたの大会に出たい」と思い始めた小学生や中学生のお子さんをお持ちのお父さん、お母さん向けに、競技かるたの世界を紹介します。

厳選 子供向け競技かるた入門書

百人一首の歌の解説や覚え方の本はたくさんありますが、競技かるたにフォーカスし、ルールや速く取るノウハウを解説した良書はなかなかありません。ここでは競技かるたの入門書、初心者向けの本を厳選して4冊紹介いたします。


競技かるたで勝つ! 百人一首教室 (マンガでマスター)

競技かるたで勝つ! 百人一首教室 (マンガでマスター)

第59・60期かるたクイーン、坪田翼七段監修の本です。競技かるたの基本的なことが網羅されています。

全体の3分の2はマンガで競技かるたについて説明されています。ルール、試合の進め方、構え方・払い方、決まり字の覚え方、歌の聞き方、定位置、送り札の戦略、決まり字の変化、戻り手、渡り手、攻めの意識など競技かるたの基本が丁寧に解説されています。

主人公が競技かるたの魅力を知り、戸惑い、驚きながらも競技かるたを知っていくというお話の中で解説されているため、子供にとっては読みやすいと思います。また、単なる解説ではなく、競技かるたの魅力が分かりやすく表現されているところも、マンガでならでの利点です。坪田七段の競技かるたへの思い入れが伝わってきます。

残り3分の1は100首全部の歌の意味、作者、決まり字が載っています。ただ、語呂合わせでの覚え方は載っていません。

全ての漢字に振り仮名が振られています。

かるた会に入る前に、またはかるた会に入った直後に、ぜひ、ご購入ください。


マンガで覚える図解百人一首の基本 (マンガで覚える図解基本シリーズ)

マンガで覚える図解百人一首の基本 (マンガで覚える図解基本シリーズ)

「百人一首の基本」と書かれていますが、主に競技かるたルール、構え方、速く取るノウハウについて書かれています。

他には、歌の解説、百人一首の背景や競技かるた以外の遊び方について載っています。

タイトルに「マンガで覚える」と書いてあり、表紙もマンガっぽいデザインですが、マンガは章の最初の数ページにとどまっています。あとは、マンガのキャラクターが解説している形式の文章になっています。文字数もそこそこあります。全ての漢字に振り仮名が振られています。

むしろ、マンガが多いのはちょっと、、、と思われる親御さんにお勧めです。


かるた大会で勝つ! 「百人一首」上達のポイント50~決まり字から試合のコツまで~ (まなぶっく)

かるた大会で勝つ! 「百人一首」上達のポイント50~決まり字から試合のコツまで~ (まなぶっく)

  • 作者: 全日本かるた協会
  • 出版社/メーカー: メイツ出版
  • 発売日: 2013/10/15
  • メディア: 単行本

全日本かるた協会監修の本です。競技かるたの基本的なことが網羅されています。

全ページフルカラー、写真付きで、見やすく分かりやすい本です。ルール、試合の進め方、定位置の例なども図・写真で分かりやすく説明されています。全ての漢字に振り仮名も振られています。

また、札を取る時の姿勢や取り方が写真で解説されている貴重な本です。

こちらも かるた会に入る前に、またはかるた会に入った直後に、ぜひ、購入したい一冊です。

ただ、紙の本は品切れの場合が多く、手に入りにくいため、Kindle版しかない時もあります。お子様にKindle使わせて良いのであれば、購入をお勧めします。


暗記しないでうまくなる百人一首

暗記しないでうまくなる百人一首

  • 作者: 田口貴志
  • 出版社/メーカー: 光栄
  • 発売日: 2012/12/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

こちらも、競技かるた入門書として購入しておきたい本です。

競技かるたの高校選手権の常勝校の顧問で、「ちはやふる」の特別監修している先生が書いた本です。

この本の特徴は、競技かるたの練習をしながら歌を覚える方法が紹介されている点です。

競技かるたを本格的に習うのであれば、かるた会に所属すべきですが、かるた会では百人一首100枚の札は自宅で覚えてくださいというのが基本スタンスです。かるた会ではより実践的な試合の練習が主です。この100枚の札を覚えるというのが子供や初心者にとってハードルです。しかし、せっかく競技かるたをやりたいのに、試合をせずに、百人一首を単に覚えていくという作業はつまらないですよね。

この本では「決まり字シール」を取り札に貼り、競技かるたの試合を行い、覚えた札からシールをはがしていくという練習方法が紹介されています。ゲームを楽しみながら、百人一首が覚えられ、競技かるたも上達するという優れた覚え方です。

かるた会に入る前に、またはかるた会に入った直後に自宅で練習するのに最適方法です。

その他、競技かるたのテクニック、定位置の作り方、主な大会、昇級、昇段の仕組みなどもコンパクトながら他の本では書かれていない重要なポイントが書いてあります。100首全部の作者、歌の意味、語呂合わせでの覚え方も載っています。

文章は子供の読者を想定しており、全ての漢字に振り仮名も振られています。競技かるたを始めてみたいという大人の方にもお勧めです。

なお、競技かるたのルールについてはあまり書かれていません。恐らく、ルールを覚えるよりは速く取ることを体感してもらうことを著者は重視したのでしょう。先に紹介した紹介する3冊のどれかと合わせて購入すると良いでしょう。

競技かるたの世界はあまり体系的な教育方法が確立していないと思うのですが、その中でもこの本は良質な1冊と言えます。

こちらも紙の本は品切れの場合が多く、手に入りにくいため、Kindle版しかない時もあります。


お勧めの買い方としては、

これから歌を覚えようとしているお子さん、もしくは百人一首のゲームは好きだが、歌を覚えるのは苦手というお子さん→

の2冊か、

の2冊。

既に、ほとんどの歌を覚えてしまったお子さん→

もしくは、

のいづれかを1冊。

KindleでOKというお子さん→

の2冊を買うと良いでしょう。

買うタイミングは、かるた会に入会する前か、入会直後が良いでしょう。

下記の記事もご参照ください。 karuta.hatenablog.jp karuta.hatenablog.jp karuta.hatenablog.jp