お父さん、お母さんのための競技かるた入門

読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

お父さん、お母さんのための競技かるた入門

映画、アニメ、マンガの「ちはやふる」を見て、「私も百人一首を習いたい」、「かるたの大会に出たい」と思い始めた小学生や中学生のお子さんをお持ちのお父さん、お母さん向けに、競技かるたの世界を紹介します。

初心者にお勧め「三分の百首かるた」

100首は多いというのが初心者の悩み

競技かるたを習い始めると以下のような悩みにぶつかると思います。

  • 覚えている札が少ないので試合をしてもつまらない、かといって100首全部すぐには覚えられない
  • 1試合に1時間以上かかるのでなかなか手軽に練習できない
  • そんな時、お勧めなのが「三分の百首かるた競技」という競技のやり方です。

    3分の1の札しか使わない「三分の百首かるた」

    「三分の百首かるた」では100首をA(34首)、B(33首)、C(33首)の3つのグループに分けており、そのうち1つのグループの札だけを使い競技を行います。いわば3分の1サイズのミニ百人一首(三十三人一首?)というようなものですね。グループの内訳はこの記事の最後の表をご覧ください。

    普通の競技かるたでは、

    1. 100枚の札を裏向けにしてよくかき混ぜ、そこから1人25枚ずつ(2人で合計50枚) 取り、自分の陣に並べます。
    2. 並べたら15分間かけて札の場所を覚えます(暗記時間)。
    3. 100首全部読み上げます。

    三分の百首かるたでは、

    1. A、B、Cの中からをグループを一つ選びます。
    2. 選んだグループの33枚もしくは34枚の札を裏向けにしてよくかき混ぜ、そこから1人10枚ずつ(2人で合計20枚) 取り、自分の陣に並べます。
    3. 並べたら5分間かけて札の場所を覚えます(暗記時間)。
    4. 選んだグループの33首もしくは34首を読み上げます。

    その他は通常の競技かるたと同じルールです。

    1試合は30分くらいで終わります。

    100首全部覚えていなくても、例えば、まずは取りあえずAグループの34首から始めて、試合をしながら覚えていき、覚えたら次はBグループ、、、といったように段階を追って100首覚えていくことができます。 ちはやふるの札が入っているBグループから覚えていっても良いかも知れません。

    表1.「競技かるた」と「三分の百首かるた」

    競技かるた 三分の百首かるた
    試合時間 1~1時間半 約30分
    読み札 100枚 33もしくは34枚
    場札 1人25枚ずつ、
    2人合計50枚
    1人10枚ずつ、
    2人合計20枚
    暗記時間 15分 5分

    競技かるたが上達するようなグループ分け

    「三分の百首かるた」のミソはそのグループ分けにあります。ランダムに3グループに分かれているのではなく、競技かるたが上達するように考えられてグループ分けされています。

    上の句の最初の言葉(決まり字)が似た者同士の札を「友札」と言います。友札は相互に取り間違いやす札です。この友札がわざと同じグループ入れてあります。これにより、早くかつお手付きの少ない取りを養うわけです。

    読み上げアプリ「わすらもち」を使用した「三分の百首かるた」

    競技かるた用百人一首読み上げアプリ「わすらもち」では、三分の百首かるた用の札セットの設定を取り込むことにより、各グループだけを読み上げるように設定することができます。

    アンドロイドスマホにわすらもちをインストールしたら、「わすらもちの札セット取り込み」を見て設定してください

    百人一首読み上げ「わすらもち」
    百人一首読み上げ「わすらもち」
    開発元:Haruhiro Yoshimoto
    無料
    posted with アプリーチ

    関連リンク

    グループ分け表一覧

    表2.三分の百首かるたグループ分け 早見表

    グループ 枚数 決まり字
    A
    34枚
    B
    33枚
    C
    33枚

    表3.三分の百首かるたグループ分け 決まり字暗記用(グループ順)

    グループ
    歌番号
    決まり字
    取り札
    A 78 淡路島 かよふ千鳥の なく声に いく夜ねざめぬ 須磨の関守 あわじ

    いくよねさめぬすまのせきもり

    A 45 哀れとも いふべき人は 思ほえで 身のいたづらに なりぬべきかな あわれ

    みのいたつらになりぬへきかな

    A 56 あらざらむ この世のほかの 思ひ出に 今ひとたびの あふこともがな あらざ

    いまひとたひのあふこともかな

    A 69 嵐吹く 三室の山の 紅葉葉は 竜田の川の にしきなりけり あらし

    たつたのかはのにしきなりけり

    A 79 秋風に たなびく雲の 絶え間より もれ出づる月の 影のさやけさ あきか

    もれいつるつきのかけのさやけさ

    A 1 秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ あきの

    わかころもてはつゆにぬれつつ

    A 12 天つ風 雲のかよひ路 吹きとぢよ 乙女の姿 しばしとどめむ あまつ

    をとめのすかたしはしととめむ

    A 7 天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも あまの

    みかさのやまにいてしつきかも

    A 30 有明の つれなく見えし 別れより 暁ばかり 憂きものはなし ありあ

    あかつきはかりうきものはなし

    A 58 有馬山 ゐなの篠原 風吹けば いでそよ人を 忘れやはする ありま

    いてそよひとをわすれやはする

    A 39 浅茅生の 小野の篠原 しのぶれど あまりてなどか 人の恋しき あさじ

    あまりてなとかひとのこひしき

    A 31 朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに 吉野の里に 降れる白雪 あさぼらけあ

    よしののさとにふれるしらゆき

    A 64 朝ぼらけ 宇治の川霧 たえだえに あらはれわたる 瀬々のあじろ木 あさぼらけう

    あらはれわたるせせのあしろき

    A 3 あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む あし

    なかなかしよをひとりかもねむ

    A 43 逢ひ見ての 後の心に くらぶれば 昔は物を 思はざりけり あい

    むかしはものをおもはさりけり

    A 52 明けぬれば 暮るるものとは 知りながら なほ恨めしき 朝ぼらけかな あけ

    なほうらめしきあさほらけかな

    A 61 いにしへの 奈良の都の 八重ざくら けふ九重に にほひぬるかな いに

    けふここのへににほひぬるかな

    A 21 今来むと いひしばかりに 長月の 有明の月を 待ち出でつるかな いまこ

    ありあけの
    つきをまちいてつるかな

    A 63 今はただ 思ひ絶えなむ とばかりを 人づてならで 言ふよしもがな いまわ

    ひとつてならていふよしもかな

    A 74 憂かりける 人を初瀬の 山おろしよ はげしかれとは 祈らぬものを うか

    はけしかれとはいのらぬものを

    A 65 恨みわび ほさぬ袖だに あるものを 恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ うら

    こひにくちなむなこそをしけれ

    A 70 さびしさに 宿を立ち出でて ながむれば いづこもおなじ 秋の夕暮れ

    いつこもおなしあきのゆふくれ

    A 40 忍ぶれど 色に出でにけり わが恋は 物や思ふと 人の問ふまで しの

    ものやおもふとひとのとふまて

    A 37 白露に 風の吹きしく 秋の野は つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける しら

    つらぬきとめぬたまそちりける

    A 18 住の江の 岸に寄る波 よるさへや 夢のかよひ路 人目よくらむ

    ゆめのかよひちひとめよくらむ

    A 77 瀬を早み 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢はむとぞ思ふ

    われてもすゑにあはむとそおもふ

    A 80 長からむ 心もしらず 黒髪の 乱れて今朝は 物をこそ思へ ながか

    みたれてけさはものをこそおもへ

    A 84 永らへば またこのごろや しのばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しき ながら

    うしとみしよそいまはこひしき

    A 53 嘆きつつ ひとりぬる夜の 明くる間は いかに久しき 物とかは知る なげき

    いかにひさしきものとかはしる

    A 86 嘆けとて 月やは物を 思はする かこち顔なる わが涙かな なげけ

    かこちかほなるわかなみたかな

    A 36 夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月宿るらむ なつ

    くものいつこにつきやとるらむ

    A 25 名にし負はば 逢坂山の さねかづら 人に知られで くるよしもがな なにし

    ひとにしられてくるよしもかな

    A 88 難波江の 蘆のかり寝の ひと夜ゆゑ みをつくしてや 恋ひわたるべき なにわえ

    みをつくしてやこひわたるへき

    A 19 難波潟 短かき蘆の 節の間も 逢はでこの世を 過ぐしてよとや なにわが

    あはてこのよをすくしてよとや

    B 51 かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしもしらじな 燃ゆる思ひを かく

    さしもしらしなもゆるおもひを

    B 6 鵲の 渡せる橋に 置く霜の 白きを見れば 夜ぞふけにける かさ

    しろきをみれはよそふけにける

    B 98 風そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける かぜそ

    みそきそなつのしるしなりける

    B 48 風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ くだけて物を 思ふころかな かぜを

    くたけてものをおもふころかな

    B 50 君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな きみがためお

    なかくもかなとおもひけるかな

    B 15 君がため 春の野にいでて 若菜摘む わが衣手に 雪は降りつつ きみがためは

    わかころもてにゆきはふりつつ

    B 91 きりぎりす 鳴くや霜夜の さむしろに 衣かたしき ひとりかも寝む きり

    ころもかたしきひとりかもねむ

    B 41 恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり 人知れずこそ 思ひそめしか こい

    ひとしれすこそおもひそめしか

    B 29 心あてに 折らばや折らむ 初霜の 置きまどはせる 白菊の花 こころあ

    おきまとはせるしらきくのはな

    B 68 心にも あらでうき世に ながらへば 恋しかるべき 夜半の月かな こころに

    こひしかるへきよはのつきかな

    B 97 来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに 焼くや藻塩の 身もこがれつつ こぬ

    やくやもしほのみもこかれつつ

    B 24 このたびは ぬさもとりあへず 手向山 紅葉のにしき 神のまにまに この

    もみちのにしきかみのまにまに

    B 10 これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも あふ坂の関 これ

    しるもしらぬもあふさかのせき

    B 73 高砂の 尾上の桜 咲きにけり 外山の霞 立たずもあらなむ たか

    とやまのかすみたたすもあらなむ

    B 55 滝の音は 絶えて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれ たき

    なこそなかれてなほきこえけれ

    B 4 田子の浦に うち出でてみれば 白妙の 富士のたかねに 雪は降りつつ たご

    ふしのたかねにゆきはふりつつ

    B 16 立ち別れ いなばの山の 峰に生ふる まつとし聞かば 今帰り来む たち

    まつとしきかはいまかへりこむ

    B 89 玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの 弱りもぞする たま

    しのふることのよはりもそする

    B 34 誰をかも 知る人にせむ 高砂の 松も昔の 友ならなくに たれ

    まつもむかしのともならなくに

    B 75 契りおきし させもが露を 命にて あはれ今年の 秋もいぬめり ちぎりお

    あはれことしのあきもいぬめり

    B 42 契りきな かたみに袖を しぼりつつ 末の松山 波こさじとは ちぎりき

    すゑのまつやまなみこさしとは

    B 17 ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは ちは

    からくれなゐにみつくくるとは

    B 23 月見れば ちぢに物こそ 悲しけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど つき

    わかみひとつのあきにはあらねと

    B 13 筑波嶺の みねより落つる みなの川 恋ぞつもりて 淵となりぬる つく

    こひそつもりてふちとなりぬる

    B 49 みかきもり 衛士のたく火の 夜はもえ 昼は消えつつ 物をこそ思へ みかき

    ひるはきえつつものをこそおもへ

    B 27 みかの原 わきて流るる いづみ川 いつ見きとてか 恋しかるらむ みかの

    いつみきとてかこひしかるらむ

    B 90 見せばやな 雄島のあまの 袖だにも ぬれにぞぬれし 色はかはらず みせ

    ぬれにそぬれしいろはかはらす

    B 14 陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし 我ならなくに みち

    みたれそめにしわれならなくに

    B 94 み吉野の 山の秋風 小夜ふけて ふるさと寒く 衣うつなり みよ

    ふるさとさむくころもうつなり

    B 87 村雨の 露もまだひぬ まきの葉に 霧たちのぼる 秋の夕暮れ

    きりたちのほるあきのゆふくれ

    B 57 めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲がくれにし 夜半の月かな

    くもかくれにしよはのつきかな

    B 100 ももしきや 古き軒端の しのぶにも なほあまりある 昔なりけり もも

    なほあまりあるむかしなりけり

    B 66 もろともに あはれと思へ 山桜 花よりほかに 知る人もなし もろ

    はなよりほかにしるひともなし

    C 60 大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみも見ず 天の橋立 おおえ

    またふみもみすあまのはしたて

    C 95 おほけなく うき世の民に おほふかな わがたつ杣に 墨染の袖 おおけ

    わかたつそまにすみそめのそて

    C 44 逢ふことの 絶えてしなくば なかなかに 人をも身をも 恨みざらまし おおこ

    ひとをもみをもうらみさらまし

    C 5 奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿の 声聞くときぞ 秋は悲しき おく

    こゑきくときそあきはかなしき

    C 26 小倉山 峰の紅葉ば 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ おぐ

    いまひとたひのみゆきまたなむ

    C 72 音に聞く たかしの浜の あだ波は かけじや袖の ぬれもこそすれ おと

    かけしやそてのぬれもこそすれ

    C 82 思ひわび さても命は あるものを 憂きにたへぬは 涙なりけり おも

    うきにたへぬはなみたなりけり

    C 96 花さそふ あらしの庭の 雪ならで ふりゆくものは わが身なりけり はなさ

    ふりゆくものはわかみなりけり

    C 9 花の色は 移りにけりな いたづらに 我身世にふる ながめせしまに はなの

    わかみよにふるなかめせしまに

    C 2 春すぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山 はるす

    ころもほすてふあまのかくやま

    C 67 春の夜の 夢ばかりなる 手枕に かひなく立たむ 名こそ惜しけれ はるの

    かひなくたたむなこそをしけれ

    C 33 久方の 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ ひさ

    しつこころなくはなのちるらむ

    C 99 人もをし 人もうらめし あぢきなく 世を思ふゆゑに 物思ふ身は ひとも

    よをおもふゆゑにものおもふみは

    C 35 人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける ひとわ

    はなそむかしのかににほひける

    C 22 吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を あらしといふらむ

    むへやまかせをあらしといふらむ

    C 81 ほととぎす 鳴きつる方を ながむれば ただ有明の 月ぞ残れる

    たたありあけのつきそのこれる

    C 47 八重むぐら しげれる宿の さびしきに 人こそ見えね 秋は来にけり やえ

    ひとこそみえねあきはきにけり

    C 59 やすらはで 寝なましものを 小夜ふけて 傾ぶくまでの 月を見しかな やす

    かたふくまてのつきをみしかな

    C 32 山川に 風のかけたる しがらみは 流れもあへぬ 紅葉なりけり やまが

    なかれもあへぬもみちなりけり

    C 28 山里は 冬ぞさびしさ まさりける 人目も草も かれぬと思へば やまざ

    ひとめもくさもかれぬとおもへは

    C 71 夕されば 門田の稲葉 おとづれて 蘆のまろ屋に 秋風ぞ吹く ゆう

    あしのまろやにあきかせそふく

    C 46 由良の門を 渡る舟人 かぢを絶え ゆくへも知らぬ 恋の道かな ゆら

    ゆくへもしらぬこひのみちかな

    C 83 世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる よのなかよ

    やまのおくにもしかそなくなる

    C 93 世の中は つねにもがもな 渚漕ぐ あまの小舟の 綱手かなしも よのなかわ

    あまのをふねのつなてかなしも

    C 85 夜もすがら 物思ふころは 明けやらで 閨のひまさへ つれなかりけり よも

    ねやのひまさへつれなかりけり

    C 62 夜をこめて 鳥のそら音は はかるとも よに逢坂の 関はゆるさじ よを

    よにあふさかのせきはゆるさし

    C 8 わが庵は 都のたつみ しかぞすむ 世をうぢ山と 人はいふなり わがい

    よをうちやまとひとはいふなり

    C 92 わが袖は 潮干に見えぬ 沖の石の 人こそしらね かはく間もなし わがそ

    ひとこそしらねかわくまもなし

    C 38 忘らるる 身をば思はず 誓ひてし 人の命の 惜しくもあるかな わすら

    ひとのいのちのをしくもあるかな

    C 54 忘れじの 行末までは かたければ けふをかぎりの 命ともがな わすれ

    けふをかきりのいのちともかな

    C 76 和田の原 漕ぎ出でてみれば 久方の 雲居にまがふ 沖つ白波 わたのはらこ

    くもゐにまかふおきつしらなみ

    C 11 和田の原 八十島かけて 漕き出でぬと 人には告げよ あまのつりぶね わたのはらや

    ひとにはつけよあまのつりふね

    C 20 わびぬれば 今はた同じ 難波なる 身をつくしても 逢はむとぞ思ふ わび

    みをつくしてもあはむとそおもふ

    ↑グループ分け表一覧に戻る

    表4.三分の百首かるたグループ分け 読み札あいうえお順

    決まり字グループ
    逢ひ見ての 後の心に くらぶれば 昔は物を 思はざりけりあいA
    秋風に たなびく雲の 絶え間より もれ出づる月の 影のさやけさあきかA
    秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつあきのA
    明けぬれば 暮るるものとは 知りながら なほ恨めしき 朝ぼらけかなあけA
    浅茅生の 小野の篠原 しのぶれど あまりてなどか 人の恋しきあさじA
    朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに 吉野の里に 降れる白雪あさぼらけあA
    朝ぼらけ 宇治の川霧 たえだえに あらはれわたる 瀬々のあじろ木あさぼらけうA
    あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝むあしA
    天つ風 雲のかよひ路 吹きとぢよ 乙女の姿 しばしとどめむあまつA
    天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かもあまのA
    あらざらむ この世のほかの 思ひ出に 今ひとたびの あふこともがなあらざA
    嵐吹く 三室の山の 紅葉葉は 竜田の川の にしきなりけりあらしA
    有明の つれなく見えし 別れより 暁ばかり 憂きものはなしありあA
    有馬山 ゐなの篠原 風吹けば いでそよ人を 忘れやはするありまA
    淡路島 かよふ千鳥の なく声に いく夜ねざめぬ 須磨の関守あわじA
    哀れとも いふべき人は 思ほえで 身のいたづらに なりぬべきかなあわれA
    いにしへの 奈良の都の 八重ざくら けふ九重に にほひぬるかないにA
    今来むと いひしばかりに 長月の 有明の月を 待ち出でつるかないまこA
    今はただ 思ひ絶えなむ とばかりを 人づてならで 言ふよしもがないまわA
    憂かりける 人を初瀬の 山おろしよ はげしかれとは 祈らぬものをうかA
    恨みわび ほさぬ袖だに あるものを 恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれうらA
    大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみも見ず 天の橋立おおえC
    おほけなく うき世の民に おほふかな わがたつ杣に 墨染の袖おおけC
    逢ふことの 絶えてしなくば なかなかに 人をも身をも 恨みざらましおおこC
    奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿の 声聞くときぞ 秋は悲しきおくC
    小倉山 峰の紅葉ば 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむおぐC
    音に聞く たかしの浜の あだ波は かけじや袖の ぬれもこそすれおとC
    思ひわび さても命は あるものを 憂きにたへぬは 涙なりけりおもC
    かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしもしらじな 燃ゆる思ひをかくB
    鵲の 渡せる橋に 置く霜の 白きを見れば 夜ぞふけにけるかさB
    風そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりけるかぜそB
    風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ くだけて物を 思ふころかなかぜをB
    君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかなきみがためおB
    君がため 春の野にいでて 若菜摘む わが衣手に 雪は降りつつきみがためはB
    きりぎりす 鳴くや霜夜の さむしろに 衣かたしき ひとりかも寝むきりB
    恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり 人知れずこそ 思ひそめしかこいB
    心あてに 折らばや折らむ 初霜の 置きまどはせる 白菊の花こころあB
    心にも あらでうき世に ながらへば 恋しかるべき 夜半の月かなこころにB
    来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに 焼くや藻塩の 身もこがれつつこぬB
    このたびは ぬさもとりあへず 手向山 紅葉のにしき 神のまにまにこのB
    これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも あふ坂の関これB
    さびしさに 宿を立ち出でて ながむれば いづこもおなじ 秋の夕暮れA
    忍ぶれど 色に出でにけり わが恋は 物や思ふと 人の問ふまでしのA
    白露に 風の吹きしく 秋の野は つらぬきとめぬ 玉ぞ散りけるしらA
    住の江の 岸に寄る波 よるさへや 夢のかよひ路 人目よくらむA
    瀬を早み 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢はむとぞ思ふA
    高砂の 尾上の桜 咲きにけり 外山の霞 立たずもあらなむたかB
    滝の音は 絶えて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれたきB
    田子の浦に うち出でてみれば 白妙の 富士のたかねに 雪は降りつつたごB
    立ち別れ いなばの山の 峰に生ふる まつとし聞かば 今帰り来むたちB
    玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの 弱りもぞするたまB
    誰をかも 知る人にせむ 高砂の 松も昔の 友ならなくにたれB
    契りおきし させもが露を 命にて あはれ今年の 秋もいぬめりちぎりおB
    契りきな かたみに袖を しぼりつつ 末の松山 波こさじとはちぎりきB
    ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとはちはB
    月見れば ちぢに物こそ 悲しけれ わが身ひとつの 秋にはあらねどつきB
    筑波嶺の みねより落つる みなの川 恋ぞつもりて 淵となりぬるつくB
    長からむ 心もしらず 黒髪の 乱れて今朝は 物をこそ思へながかA
    永らへば またこのごろや しのばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しきながらA
    嘆きつつ ひとりぬる夜の 明くる間は いかに久しき 物とかは知るなげきA
    嘆けとて 月やは物を 思はする かこち顔なる わが涙かななげけA
    夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月宿るらむなつA
    名にし負はば 逢坂山の さねかづら 人に知られで くるよしもがななにしA
    難波江の 蘆のかり寝の ひと夜ゆゑ みをつくしてや 恋ひわたるべきなにわえA
    難波潟 短かき蘆の 節の間も 逢はでこの世を 過ぐしてよとやなにわがA
    花さそふ あらしの庭の 雪ならで ふりゆくものは わが身なりけりはなさC
    花の色は 移りにけりな いたづらに 我身世にふる ながめせしまにはなのC
    春すぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山はるすC
    春の夜の 夢ばかりなる 手枕に かひなく立たむ 名こそ惜しけれはるのC
    久方の 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむひさC
    人もをし 人もうらめし あぢきなく 世を思ふゆゑに 物思ふ身はひともC
    人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひけるひとわC
    吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を あらしといふらむC
    ほととぎす 鳴きつる方を ながむれば ただ有明の 月ぞ残れるC
    みかきもり 衛士のたく火の 夜はもえ 昼は消えつつ 物をこそ思へみかきB
    みかの原 わきて流るる いづみ川 いつ見きとてか 恋しかるらむみかのB
    見せばやな 雄島のあまの 袖だにも ぬれにぞぬれし 色はかはらずみせB
    陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし 我ならなくにみちB
    み吉野の 山の秋風 小夜ふけて ふるさと寒く 衣うつなりみよB
    村雨の 露もまだひぬ まきの葉に 霧たちのぼる 秋の夕暮れB
    めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲がくれにし 夜半の月かなB
    ももしきや 古き軒端の しのぶにも なほあまりある 昔なりけりももB
    もろともに あはれと思へ 山桜 花よりほかに 知る人もなしもろB
    八重むぐら しげれる宿の さびしきに 人こそ見えね 秋は来にけりやえC
    やすらはで 寝なましものを 小夜ふけて 傾ぶくまでの 月を見しかなやすC
    山川に 風のかけたる しがらみは 流れもあへぬ 紅葉なりけりやまがC
    山里は 冬ぞさびしさ まさりける 人目も草も かれぬと思へばやまざC
    夕されば 門田の稲葉 おとづれて 蘆のまろ屋に 秋風ぞ吹くゆうC
    由良の門を 渡る舟人 かぢを絶え ゆくへも知らぬ 恋の道かなゆらC
    世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなるよのなかよC
    世の中は つねにもがもな 渚漕ぐ あまの小舟の 綱手かなしもよのなかわC
    夜もすがら 物思ふころは 明けやらで 閨のひまさへ つれなかりけりよもC
    夜をこめて 鳥のそら音は はかるとも よに逢坂の 関はゆるさじよをC
    わが庵は 都のたつみ しかぞすむ 世をうぢ山と 人はいふなりわがいC
    わが袖は 潮干に見えぬ 沖の石の 人こそしらね かはく間もなしわがそC
    忘らるる 身をば思はず 誓ひてし 人の命の 惜しくもあるかなわすらC
    忘れじの 行末までは かたければ けふをかぎりの 命ともがなわすれC
    和田の原 漕ぎ出でてみれば 久方の 雲居にまがふ 沖つ白波わたのはらこC
    和田の原 八十島かけて 漕き出でぬと 人には告げよ あまのつりぶねわたのはらやC
    わびぬれば 今はた同じ 難波なる 身をつくしても 逢はむとぞ思ふわびC

    ↑グループ分け表一覧に戻る

    表5.三分の百首かるたグループ分け 取り札あいうえお順

    取り札グループ
    あかつきはかりうきものはなしA
    あしのまろやにあきかせそふくC
    あはてこのよをすくしてよとやA
    あはれことしのあきもいぬめりB
    あまのをふねのつなてかなしもC
    あまりてなとかひとのこひしきA
    あらはれわたるせせのあしろきA
    ありあけのつきをまちいてつるかなA
    いかにひさしきものとかはしるA
    いくよねさめぬすまのせきもりA
    いつこもおなしあきのゆふくれA
    いつみきとてかこひしかるらむB
    いてそよひとをわすれやはするA
    いまひとたひのあふこともかなA
    いまひとたひのみゆきまたなむC
    うきにたへぬはなみたなりけりC
    うしとみしよそいまはこひしきA
    おきまとはせるしらきくのはなB
    かけしやそてのぬれもこそすれC
    かこちかほなるわかなみたかなA
    かたふくまてのつきをみしかなC
    かひなくたたむなこそをしけれC
    からくれなゐにみつくくるとはB
    きりたちのほるあきのゆふくれB
    くたけてものをおもふころかなB
    くもかくれにしよはのつきかなB
    くものいつこにつきやとるらむA
    くもゐにまかふおきつしらなみC
    けふここのへににほひぬるかなA
    けふをかきりのいのちともかなC
    こひしかるへきよはのつきかなB
    こひそつもりてふちとなりぬるB
    こひにくちなむなこそをしけれA
    ころもかたしきひとりかもねむB
    ころもほすてふあまのかくやまC
    こゑきくときそあきはかなしきC
    さしもしらしなもゆるおもひをB
    しつこころなくはなのちるらむC
    しのふることのよはりもそするB
    しるもしらぬもあふさかのせきB
    しろきをみれはよそふけにけるB
    すゑのまつやまなみこさしとはB
    たたありあけのつきそのこれるC
    たつたのかはのにしきなりけりA
    つらぬきとめぬたまそちりけるA
    とやまのかすみたたすもあらなむB
    なかくもかなとおもひけるかなB
    なかなかしよをひとりかもねむA
    なかれもあへぬもみちなりけりC
    なこそなかれてなほきこえけれB
    なほあまりあるむかしなりけりB
    なほうらめしきあさほらけかなA
    ぬれにそぬれしいろはかはらすB
    ねやのひまさへつれなかりけりC
    はけしかれとはいのらぬものをA
    はなそむかしのかににほひけるC
    はなよりほかにしるひともなしB
    ひとこそしらねかわくまもなしC
    ひとこそみえねあきはきにけりC
    ひとしれすこそおもひそめしかB
    ひとつてならていふよしもかなA
    ひとにしられてくるよしもかなA
    ひとにはつけよあまのつりふねC
    ひとのいのちのをしくもあるかなC
    ひとめもくさもかれぬとおもへはC
    ひとをもみをもうらみさらましC
    ひるはきえつつものをこそおもへB
    ふしのたかねにゆきはふりつつB
    ふりゆくものはわかみなりけりC
    ふるさとさむくころもうつなりB
    またふみもみすあまのはしたてC
    まつとしきかはいまかへりこむB
    まつもむかしのともならなくにB
    みかさのやまにいてしつきかもA
    みそきそなつのしるしなりけるB
    みたれそめにしわれならなくにB
    みたれてけさはものをこそおもへA
    みのいたつらになりぬへきかなA
    みをつくしてもあはむとそおもふC
    みをつくしてやこひわたるへきA
    むかしはものをおもはさりけりA
    むへやまかせをあらしといふらむC
    ものやおもふとひとのとふまてA
    もみちのにしきかみのまにまにB
    もれいつるつきのかけのさやけさA
    やくやもしほのみもこかれつつB
    やまのおくにもしかそなくなるC
    ゆくへもしらぬこひのみちかなC
    ゆめのかよひちひとめよくらむA
    よしののさとにふれるしらゆきA
    よにあふさかのせきはゆるさしC
    よをうちやまとひとはいふなりC
    よをおもふゆゑにものおもふみはC
    わかころもてにゆきはふりつつB
    わかころもてはつゆにぬれつつA
    わかたつそまにすみそめのそてC
    わかみひとつのあきにはあらねとB
    わかみよにふるなかめせしまにC
    われてもすゑにあはむとそおもふA
    をとめのすかたしはしととめむA

    ↑グループ分け表一覧に戻る