親として知っておきたい「ちはやふる」のウソ・ホント7つ(後編)
5.競技かるたは基本、個人競技
「ちはやふる」ではチームワークの重要性が強調される演出がされています。しかし競技かるたは、基本、1対1の競技ですので、実際は、個々人の技量を磨くことが中心となります。柔道や剣道の試合と同じで、たとえ団体戦でも個々の試合に味方が関与する余地がないからです。
また、公認の大会は個人戦が主で、団体戦の大会そものものが多くありません。さらに、中学生、高校生を対象とした公認の団体戦の大会はありますが、小学生だけに限定した公認の団体戦の大会はありません。
もちろん、仲間同士励ましあうことはありますが、小学生が近い年齢の仲間同士でチームワークを発揮できる機会は、少ないと思っていた方が良いでしょう。
なお、マンガ「ちはやふる」一巻第三首で、小学生の千早、太一、新が、ヒョロ君らと試合をし、チームワークを発揮するシーンがあります。この試合は「源平戦」で「競技かるた」とはルールが異なります。源平戦では、味方の前に置いてある札も取れるので、チームワークも勝敗のポイントとなってきます。
6.机くんの昇段スピード
机くんは競技かるたを初めて2年目で二段(B級)になっています(17巻)。2年目で二段になることは、現実的にも十分あり得る話ですが、「熱心な高校の部活」で練習量が確保できているからです。 それに、年齢、男女の区別がない競技とは言っても、身体的に未熟な小学生よりも、手足の長い高校生の方が有利です。
かるた会だけで練習している小中学生が、2年目で二段になれなかったからといってがっかりすることはありません。
7.ヒョロ君はいるが千早はいない
坂口涼太郎さんのことではありません(笑)(「ちはやふる」ヒョロ役の坂口涼太郎が舞台挨拶、小泉監督も「似すぎてフルCGかと」 - コミックナタリー)。
「競技かるたをやっている人たちってどんな人たちな?」と聞かれたら、千早や太一より、脇役キャラターの顔が思い浮かびます。
ヒョロ君タイプはよくいそうですし、肉まん君(マンガ、アニメ版)は、実は、女性でこのタイプは多いのではないかと思います。若宮クイーンやマンガ、アニメに登場する逢坂恵夢、猪熊遥、山ちゃんといった負けず嫌いな天ボケというのもいそうです。須藤先輩は、競技かるたをやっている人であれば、誰の心の中にもいそうな気がします。
新も割と、競技かるた経験者らしいキャラクターです。
千早と太一はストーリーの中心に居るため、あえて競技かるた色が薄いキャラクターになっているのかもしれません。
なお、奏ちゃん(大江奏)は、当事者というよりは物語のお母さん的な役割をしています。ですから、競技かるたをやりたいお子さんをお持ちのお父さん、お母さんは、奏ちゃんのセリフに耳を傾けましょう。
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前編はこちらです。 karuta.hatenablog.jp
下記の記事では、現実は、「ちはやふる」とは違い、女子の選手が多いことを紹介しています。 karuta.hatenablog.jp
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