競技かるたでの怪我
競技かるたはスポーツ
「かるたを使ったゲーム」というと大人しいイメージを持っている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、競技かるたはスポーツの側面もあり、時には激しい体の動きを伴います。
最初のうちは札を取るスピードが遅く、怪我をすることもありませんが、かるた会に入り本格的に競技かるたに打ち込み、だんだんと早く取れるようになると、他のスポーツと同じように怪我をする機会も増えていきます。
どんな怪我のリスクがあるかを知り、適切な練習、知識でリスクをコントロールし、お子さんをサポートしてあげましょう。
1.手の切り傷、突き指、指の爪のはがれ、手の骨折・打撲・捻挫・靭帯損傷
勢いよく手を動かすため、指・手の怪我のリスクが一番高いです。手が相手の手・爪・体、畳、畳の縁、壁にぶつかることで起こります。まれに骨折もします。
爪を切る、周りに障害物のないところで練習する、怪我がしにくい取り方を覚えることで防げます。特にピアノも習っているお子さんは十分に気をつけた方が良いでしょう。
手は、お子さんのみならず対戦相手も怪我をさせてしまう可能性がある部位なので、しっかり対策しましょう。
2.膝の半月板脱臼や損傷
膝への損傷は2番目に高いリスクでしょう。札を取る時に膝に体重がかかるため起こります。
正しい姿勢で札を取る、衣服やサポータなどで膝をカバーする、筋力をつけることで防げます。
3.腰を痛める
札を取る際の体重移動により起こります。こちらも、正しい姿勢で札を取ることでリスクを下げることができます。
4.足の爪のはがれ・甲のすりむき
足の爪のはがれは、札を取る際に足を勢いよく後ろに伸ばした時に、爪が畳や畳の縁に引っかかることで起こります。手の爪とともに足の爪もこまめに切りましょう。
足の甲のすりむきは、札を取る際に足の甲に力がかかったり、畳と擦れたりすることで起こります。比較的軽症で、絆創膏等で対処できます。
5.脱水症状
怪我ではありませんが、夏場、雑音を排除するためエアコンを切っている場合、体育館など空調が十分に効かない場合に、試合中に脱水症状を起こすことがあります。練習中、大会中に十分、水分補給をしましょう。
親としてできること
怪我のリスクを下げるには、まずは、かるた会の指導者に怪我しにくい姿勢、札の取り方を指導してもらうことが第一です。かるた会の指導者、経験者にしっかり指導してもらいましょう。親としてできることは下記のようなことです。
- 練習した日には怪我や調子が悪いところがないか気にかける
上記を参考に、子供に調子が悪いところがないか気にかけましょう。 - 怪我をした時、調子が悪い時は無理せずに休ませる
- 膝が隠れるパンツ・ズボンを履く
ショートパンツでの競技は怪我の元のみならず、競技規定で好ましくない服装とされています。 - サポータ、座布団、タオルなどで膝を守ることを考える
サポータなどは必ずしも必須ではなく使用しない選手もいます。しかし、練習していくうちに膝が痛くなってきた場合は、利用することを考えましょう。サポータはバレーボール用のプロテクタで、大き目サイズのソフトタイプが良いです。また、座布団やタオルを膝の下に敷く場合もあります。いくつか試してみて使いやすいものを見つけてあげてください。 - 練習前は手足の爪を切る
- 飲み物・水筒を持たせる
- かるた会の指導者に相談する
かるた会はビジネスではなく同好の集まりであるため、指導者自身も練習している場合があります。そのため、不本意ながら怪我の防止に目が行き届かないこともあるかもしれません。小学生のお子さんをお持ちの親御さんは、かるた会の指導的立場の人に相談して、我が子に代わって怪我のリスクを下げる方法を積極的に教もらうことも考えましょう。
以上、競技かるたでの怪我のリスクを上げました。競技かるたが他のスポーツに比べて怪我のリスクが特段高いという訳ではありません。適切な練習をしていれば過度に心配する必要はありません。しっかり練習をしてお子さんが怪我をしない、対戦相手に怪我させない競技で競技かるたを楽しみましょう。
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